AI insideのWanderlust買収 7億円で70%を取得した松尾研発AIコンサル会社の業績・倍率・買収の目的【2026年11月】
更新日:著者:AITECH編集局

監修:株式会社AITECH CEO
監修:株式会社AITECH
設立から3年余りのAIコンサルティング会社は、どのような実績で、いくらで買収されるのでしょうか。AI insideは2026年9月30日、Wanderlustの株式の70.0%を7億円で取得すると発表しました。
取得価額を100%に換算すると10.0億円で、直近の売上高2.4億円の約4.1倍です。AI insideは取得の理由として、Wanderlustの「AI戦略上流からの提案力」と、自社のプロダクト・実装支援体制の組み合わせを挙げています。
この記事では、取引の条件・業績・倍率・買収の目的に加えて、AI受託・AIコンサルで独立する人が自分の事業に取り入れられる点が分かります。事実の出典は、AI insideの適時開示と両社の公式発表です(2026年11月5日確認)。ほかの事例はAI受託のM&A事例22件とココナラのAcrosstudio買収の記事にあります。
この記事の結論
- AI insideのWanderlust買収とは:AI insideが、Wanderlustの株式70.0%を7億円で取得し、子会社にする取引(2026年9月30日公表)
- Wanderlustの業績:売上高は1年で約3.2倍の2.4億円(2026年3月期)。営業利益は0.3億円(利益率12.9%)
- 取得価額の倍率:100%換算の株式価値は10.0億円(7億円÷70%)で、売上高の約4.1倍、営業利益の約32倍
- 買収の目的:Wanderlustの「AI戦略上流からの提案力」とAI insideのプロダクト・実装支援体制を組み合わせ、大型化するAI活用案件に対応する
- 独立する人が参考にできる点:課題の選定からの関与、技術の領域の絞り込み、評価方法の事前の決定、数字での実績の公開、売上の成長と営業利益の両立
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AI insideによるWanderlust買収の概要
AI insideによるWanderlust買収とは、AI insideがWanderlustの株式70.0%を7億円で取得し、子会社にする取引です。
| 買い手 | AI inside株式会社(東証グロース 4488) |
|---|---|
| 対象会社 | 株式会社Wanderlust(2023年1月設立) |
| 公表日 | 2026年9月30日(取締役会の決議と株式譲渡契約の締結) |
| 取得割合 | 70.0%(普通株式86,411株) |
| 取得価額 | 7億円(アドバイザリー費用等の概算0.5億円を含めると7.5億円) |
| 株式譲渡の実行日 | 2026年10月中(予定) |
| 売り手 | Wanderlustの代表取締役 西川 響氏(個人) |
AI insideは、AI-OCR(紙の書類の文字を読み取るAI)から始まった業務AIの基盤「DX Suite」などを提供する会社です。2026年3月期の売上高は47.5億円、営業利益は3.1億円でした。取得価額7億円は、AI insideの年間の営業利益の約2.3倍にあたります(7億円÷3.11億円)。
適時開示とは、上場会社が投資の判断に影響する情報を、証券取引所の仕組みで公表するものです。出典はAI insideの適時開示(2026年9月30日)、AI insideの事業計画および成長可能性に関する事項(2026年6月25日・p38)、AI insideの2027年3月期 第1四半期決算短信(p4)です(2026年11月5日確認)。
Wanderlustの会社概要と事業
Wanderlustは、2023年1月に設立された、生成AI・LLM(大規模言語モデル)の領域に特化したAI開発コンサルティングの会社です。AI insideの開示資料は、同社を「東京大学・松尾研究所発のAI開発コンサルティング会社」と説明しています。
株式会社Wanderlust

| 会社名(設立) | 株式会社Wanderlust(2023年1月) |
|---|---|
| 本社 | 東京都千代田区 |
| 代表者 | 代表取締役CEO 西川 響 |
| 事業内容 | AI開発コンサルティング事業 |
| 資本金 | 100万円 |
| 人員 | 従業員数40名(公式サイトの採用ページ・時点の記載なし) |
Wanderlustは、東京大学の松尾・岩澤研究室(松尾研)が2025年1月8日に「松尾研発スタートアップ」に認定した会社です。松尾研発スタートアップとは、松尾研の出身者が創業した、または松尾研の支援を受けて創業した企業のうち、松尾研が選抜した企業群です。
事業は、どの課題をAIで解くかを決める「AI/DX戦略コンサル」と、RAGやAIワークフローの精度を上げる「LLMコンシェルジュ」の2つです。両社の2026年9月30日の発表によると、Wanderlustは2023年の創業以来、製造・自動車・化学・エネルギー・通信・金融など幅広い産業のプライム市場上場企業を中心に、AI導入のプロジェクトを手がけてきました。
Wanderlustは、AIを開発する前の課題の選定から関わります。RAGの回答はA〜Eの5段階で判定し、改善の効果を数字で示しています。
出典はWanderlust 公式サイト、私たちについて、採用情報、松尾研のお知らせ(2025年1月8日)、AI insideの適時開示(p1〜2)、Wanderlustのニュース(2026年9月30日)です(2026年11月5日確認)。
経営陣と人員の構成
公式サイトによると、経営陣は共同創業者のCEO・CTO・CAIO(最高AI責任者)と、取締役のCOO・VP of Consultingです。CEOの西川 響氏は、2023年1月に同社を創業しました。CTOは他社でのCTOと事業売却の経験を、CAIOはPKSHAの子会社でのエンジニアの経験を持ちます。
技術顧問は東京大学大学院の松尾 豊 教授です。2025年1月の松尾研の発表は、Wanderlustを「約半数が海外出身の機械学習研究者から構成」と紹介しています。
2つの事業
| 事業 | 内容 | 公式サイトに書かれた進め方 |
|---|---|---|
| AI/DX戦略コンサル | どの業務の課題をAIで解くかを選び、最初の成果の実装、現場への定着、効果測定、次のテーマの選定まで支援する | 着手しやすく効果を測定できる課題を「金の課題」、どちらも難しい課題を「赤の課題」として見分ける |
| LLMコンシェルジュ | RAG(社内資料を検索して答えるAI)とAIワークフロー(業務の流れを自動化するAI)を、データ・検索と回答・評価の3領域で診断し、精度を上げる | 想定質問と理想の回答を先に決め、AIの回答をA〜Eの5段階で判定する |
公式サイトは実績として、RAG・AIワークフローの開発・改善100件超、モジュール化したRAG精度改善の手法50以上、21業界を挙げています。事例集には65件が掲載されています。
公開している支援事例
事例集の事例は業界名で掲載され、作業時間や人数の変化が数字で示されています。顧客名を出した発表には、デンソーとのPoC(本番の前に効果を試す実証実験)があります。
| 事例 | 内容 | 出典 |
|---|---|---|
| 修理履歴の検索(製造) | 問診を20分から10分に短縮 | 事例集 |
| 外観検査(製造) | 画像で一次選別し、3人から2人の体制に | 事例集 |
| 生産計画(製造) | 製造順序の自動生成で、3日から半日に | 事例集 |
| 投資テーマの選定(製造) | 評価基準を設け、投資候補40件から3テーマを選定 | 事例集 |
| デンソー | 図表を含む資料を構造化し、RAGの回答精度の変化を検証するPoC(2026年4月6日発表) | ニュース |
デンソーとのPoCについて、Wanderlustは「回答精度が大幅に改善されることを確認しました」と発表しています。出典はWanderlustの事例集、AI/DX戦略コンサル、LLMコンシェルジュ、Wanderlustのニュース(2026年4月6日)です(2026年11月5日確認)。
Wanderlustの業績
Wanderlustの売上高は、2025年3月期の0.8億円から2026年3月期の2.4億円へ、1年で約3.2倍に増えました。2026年3月期の営業利益は0.3億円で、売上高に対する割合は12.9%です。
開示資料に記載された、直近3期の経営成績と財政状態です。
| 項目 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|
| 売上高 | 200万円 | 0.8億円 | 2.4億円 |
| 営業利益 | 900万円の損失 | 300万円 | 0.3億円 |
| 経常利益 | 900万円の損失 | 300万円 | 0.4億円 |
| 当期純利益 | 900万円の損失 | 300万円 | 0.3億円 |
| 純資産 | 0.1億円 | 0.5億円 | 0.7億円 |
| 総資産 | 0.1億円 | 0.6億円 | 1.5億円 |
開示資料の金額は百万円単位で、百万円未満の端数の扱い(切り捨て・四捨五入)は記載されていません。2026年3月期の開示の数字は、売上高241百万円、営業利益31百万円、経常利益36百万円、当期純利益26百万円、純資産73百万円です。出典はAI insideの適時開示(p2)です(2026年11月5日確認)。
開示された数字から計算した利益率と自己資本比率です。営業利益率=営業利益÷売上高、自己資本比率=純資産÷総資産です。
| 指標 | 2024年3月期 | 2025年3月期 | 2026年3月期 |
|---|---|---|---|
| 営業利益率 | 営業損失 | 3.9% | 12.9% |
| 自己資本比率 | 92.3% | 75.0% | 50.3% |
2025年3月期から営業利益が出ています。2026年3月期は総資産が1.5億円に増え、自己資本比率は50.3%です。
売上高は1年で約3.2倍に伸び、2026年3月期の営業利益率は12.9%です。ココナラが株式の51%を取得するAcrosstudio(2026年6月期 4.1%)より利益率が高く、売上高の規模は約5分の1です。
取得価額から計算した倍率
取得価額を100%に換算した株式価値は10.0億円で、2026年3月期の売上高の約4.1倍、営業利益の約32倍です。
100%換算の株式価値とは、取得した割合に払った金額から、会社の株式全体の値段を計算したものです。開示された数字だけで計算した倍率は次のとおりです。
| 指標 | 計算式 | 結果 |
|---|---|---|
| 100%換算の株式価値 | 7億円÷70.0% | 10.0億円 |
| 対売上高 | 10.0億円÷2.41億円 | 約4.1倍 |
| 対営業利益 | 10.0億円÷0.31億円 | 約32倍 |
| 対経常利益 | 10.0億円÷0.36億円 | 約28倍 |
| 対純資産 | 10.0億円÷0.73億円 | 約14倍 |
分母はすべて2026年3月期の数字です。開示の金額が百万円単位のため、倍率は概数です。100%換算の値は株式の価値で、負債や現預金を調整した企業価値ではありません。また、子会社にするための取得には、支配権を得るための上乗せが含まれる場合があり、100%換算の値は目安です。
ココナラのAcrosstudio買収との比較
同じ2026年秋に公表された、ココナラのAcrosstudio買収と並べると次のとおりです。
| 項目 | AI inside → Wanderlust | ココナラ → Acrosstudio |
|---|---|---|
| 公表日 | 2026年9月30日 | 2026年10月7日 |
| 取得割合 | 70.0% | 51% |
| 取得価額 | 7億円 | 8.67億円 |
| 100%換算 | 10.0億円 | 17.0億円 |
| 直近の売上高 | 2.4億円 | 11.3億円 |
| 営業利益率 | 12.9% | 4.1% |
| 対売上高 | 約4.1倍 | 1.5倍 |
| 対営業利益 | 約32倍 | 約37倍 |
同じ式で対売上高倍率を計算できたAI受託・AIコンサルの事例4件は、Almondo 4.6倍、ProofX 9.0倍、EraX 4.4倍、Acrosstudio 1.5倍です。Wanderlustの約4.1倍は、この4件の1.5倍から9.0倍の範囲の中にあります。出典はAI受託のM&A事例22件と買い手が評価する項目の図表4と、ココナラのAcrosstudio買収の解説です。
100%換算の株式価値は、売上高に対しては約4.1倍で、Acrosstudioの1.5倍より高い倍率です。営業利益に対しては約32倍で、Acrosstudioの約37倍と近い水準です。
70%の取得と取引の条件
AI insideは、発行済株式の70.0%(86,411株)を代表取締役の西川 響氏から取得して、Wanderlustを子会社にします。
| 取得前の保有 | 0株(0%) |
|---|---|
| 取得する株式 | 普通株式86,411株(発行済株式の70.0%) |
| 取得価額 | 7億円(アドバイザリー費用等の概算0.5億円を含めると7.5億円) |
| 売り手 | 西川 響氏(代表取締役) |
| 取得前の大株主 | 西川 響氏 66.35%、ANOBAKA3号投資事業有限責任組合 9.99%、その他 23.66%(2026年9月29日時点) |
| 実行日 | 2026年10月中(予定) |
| 業績への影響 | AI insideの2027年3月期の業績への影響は精査中(2026年9月30日時点) |
売り手について、開示資料には次の注記があります。「西川響氏は、本株式譲渡実行日までに、対象会社の他の株主が保有する株式を譲り受け、対象会社の発行済株式の一部を保有する予定です。」取得後の残り30%を誰がどれだけ持つかと、70%の取得にした理由は、開示されていません。
アドバイザリー費用等の概算0.5億円は、取得価額の7.1%です。ココナラのAcrosstudio買収では、取得価額8.67億円に対して500万円(0.6%)でした。
AI insideの過去の買収(2022年)
AI insideは2022年3月15日にも、AIコンサルティング・AI関連ソフトウェア開発・AI関連人材教育の株式会社aiforce solutionsの全株式を16.42億円で取得し、吸収合併すると発表しています。今回のWanderlustの開示は、70.0%を取得して子会社にする内容で、合併には触れていません。
出典はAI insideの適時開示(2026年9月30日・p2〜3)とAI insideの適時開示(2022年3月15日)です(2026年11月5日確認)。
AI insideが買収した目的
AI insideの目的は、Wanderlustの「AI戦略上流からの提案力」と自社のプロダクト・実装支援体制を組み合わせ、大型化するAI活用案件に対応することです。
AI insideの開示資料に書かれた目的
AI insideは、業務AIの基盤「DX Suite」、AIエージェントを作る基盤「Leapnet」、社内に置いてAIを動かすインフラ「AI inside Cube」の3層を、一体で提供しています。開示資料は、企業のAI活用が複数の部門・システムをまたぐ形に広がり、案件が大型化していると説明しています。
開示資料によると、AI insideは「本年度よりFDE Divisionを立ち上げ」、顧客のAI戦略を起点に業務全体へのAI導入を支援しています。FDE(Forward Deployed Engineer)とは、顧客の現場に入り、AIの実装・検証・改善を行う技術者です。今回の取得は、この体制を強化する施策の1つと位置づけられています。
開示資料が挙げる効果は2つです。大型化するAI活用案件に「迅速かつ確実に対応できる体制」を作ることと、導入後も部門・業務を横断してAIの活用領域を広げ、「契約規模の拡大」につなげることです。
Wanderlustの発表
Wanderlustは、自社のコンサルティング・AI開発・実装力に、AI insideのAI基盤・プロダクト・顧客基盤を組み合わせると発表しています。これにより、戦略策定から開発、基盤構築、運用・定着までを一貫して支援できる体制を作るとしています。
| 会社 | 組み合わせるもの(両社の発表) |
|---|---|
| AI inside | AI基盤(DX Suite・Leapnet・AI inside Cube)、プロダクト、実装支援体制(FDE Division)、顧客基盤 |
| Wanderlust | AI戦略の上流からの提案力、コンサルティング・AI開発・実装力 |
AI insideの業績
| 項目 | 2026年3月期 実績 | 2027年3月期 予想 |
|---|---|---|
| 売上高 | 47.5億円 | 52.3億円(10.2%増) |
| 営業利益 | 3.1億円 | 5.2億円(68.2%増) |
Wanderlustの2026年3月期の売上高2.4億円は、AI insideの同じ期の売上高の約5.1%です。AI insideの業績予想は2026年5月13日の公表から修正されておらず(2026年8月12日時点)、Wanderlustの取得による影響は「精査中」とされています。
AI insideは、FDE Divisionで進める業務全体へのAI導入に、Wanderlustの上流からの提案力を加えます。開示資料が挙げる効果は、大型案件への対応と、導入後の契約規模の拡大です。
出典はAI insideの適時開示(p1)、AI insideのニュース(2026年9月30日)、Wanderlustのニュース(2026年9月30日)、AI insideの2027年3月期 第1四半期決算短信(p1・p5)、事業計画および成長可能性に関する事項(p38)です(2026年11月5日確認)。
公表までの経緯と今後の予定
Wanderlustは2025年1月に松尾研発スタートアップに認定され、2026年9月30日にAI insideへの株式の譲渡が決まりました。株式譲渡の実行は、2026年10月中の予定です。
| 日付 | 出来事 | 出典 |
|---|---|---|
| 2023年1月 | Wanderlustを設立 | 適時開示 |
| 2025年1月8日(水) | 松尾研がWanderlustを松尾研発スタートアップに認定 | 松尾研のお知らせ |
| 2026年4月6日(月) | WanderlustがデンソーとのRAGのPoCを発表 | Wanderlustのニュース |
| 6月25日(木) | AI insideが成長可能性の資料で、Leapnet事業の施策に「FDEサービス」を記載 | AI inside資料 p31 |
| 9月30日(水) | AI insideが取得を決議し、株式譲渡契約を締結。両社が発表 | 適時開示・両社のニュース |
| 10月中 | 株式譲渡の実行(予定) | 適時開示 |
| 11月12日(木) | AI insideの2027年3月期 第2四半期の決算発表(予定) | AI insideのIRカレンダー |
両社の発表は、Wanderlustが「2026年10月より」AI insideの連結子会社になるとしています。2026年11月5日時点で、株式譲渡の完了を知らせる適時開示は出ていません。出典は松尾研のお知らせ、Wanderlustのニュース、AI insideの事業計画および成長可能性に関する事項(p31)、AI insideのIR情報です(2026年11月5日確認)。
AI受託で独立する人が参考にできる点
AI insideが取得の理由に挙げた「AI戦略上流からの提案力」は、個人で独立する段階から取り入れられます。従業員40名(採用ページ)の会社の事例のため、規模は個人の受託と異なります。各項目の「事実」は開示資料と公式サイトの記載、「参考(推論)」は事実をもとにした推論で、取引の条件や買い手の評価基準として開示されたものではありません。
1. 開発の前の課題の選定から関わる
| 事実 | 開示資料は、Wanderlustの強みを「顧客のAI戦略上流から提案を行える点」と書いています。公式サイトでは、着手しやすく効果を測定できる「金の課題」を見分けることから支援を始めると説明し、「投資候補40件から3テーマを選定」などの事例を載せています。 |
|---|---|
| 参考(推論) | 個人で受託する場合も、開発の依頼を受ける前に、どの業務をAIで変えるかを顧客と選ぶ工程を、料金のある商品にすると、上流から関わる形に近づくと考えられます。 |
2. 技術の領域を絞り、改善の手法を蓄積する
| 事実 | Wanderlustは「生成AI・LLM領域に特化した」会社と説明し、RAG・AIワークフローの開発・改善100件超の知見を、50以上の精度改善の手法としてモジュール化しています。 |
|---|---|
| 参考(推論) | 独立直後の個人も、扱う技術を1つの領域に絞り、案件ごとの改善の手法を文書にして再利用すると、案件を重ねるほど提案と開発を速く進めやすくなると考えられます。 |
3. 評価の方法を先に決める
| 事実 | LLMコンシェルジュでは、想定される質問と理想の回答を事前に決め、AIの回答をA〜Eの5段階で判定し、改善の効果を数字で示しています。事例集には「想定質問300問で回答品質を毎週5段階評価」した事例があります。 |
|---|---|
| 参考(推論) | RAGなどを受託するときも、納品の前に想定質問と合格の基準を顧客と決めておくと、検収の条件と追加の修正の範囲が明確になると考えられます。 |
4. 実績を業界と数字で公開する
| 事実 | 事例集は65件を、サービス・業界・業務・技術・工程で分類して掲載し、「問診を20分から10分に短縮」のように作業の変化を数字で示しています。デンソーとのPoCは、顧客名を出して発表しています。 |
|---|---|
| 参考(推論) | 顧客名を出せない案件でも、業界と作業時間などの変化を数字で示すと、ほかの受託者の実績との違いが伝わりやすいと考えられます。 |
5. 売上を伸ばしながら営業利益を出す
| 事実 | Wanderlustは2025年3月期から営業利益を出し、2026年3月期は売上高が約3.2倍になる中で、営業利益率が12.9%です。取得価額から計算した倍率は、売上高の約4.1倍、営業利益の約32倍です。 |
|---|---|
| 参考(推論) | 売上を伸ばす時期でも営業利益を出しておくと、売却を検討するときに、単独での収益性を説明しやすくなると考えられます。 |
AIコンサルとして独立するまでの段階はAIコンサルとして独立する方法に、会社員の副業から始める方法はAI副業の始め方にあります。
AI受託の立ち上げからM&Aまで学べる講座
COACH AIは、未経験・非エンジニアの方が、副業からAI受託・AIコンサル・AI顧問などのAI事業を立ち上げ、独立・事業化からM&Aまで目指せるよう、専属コーチがマンツーマンで伴走するスクールです。プログラミング経験は不要で、ノーコードのツールから始められます。
AI導入コンサル×M&A講座は、株式会社JP-FORCE Holdingsが講師を務める全11回の講座です。継続契約・提供の手順・会計の整え方を、事業の立ち上げの段階から学べます。M&Aの仲介や株式投資の判断を学ぶ講座ではありません。
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まとめ
AI insideのWanderlust買収は、設立から3年余りで売上高2.4億円になったAIコンサルティングの会社を、上場企業が顧客のAI導入の支援体制を強化するために子会社にする事例です。
- AI insideは、Wanderlustの株式70.0%を7億円で取得します。100%に換算すると10.0億円です。
- Wanderlustの売上高は1年で約3.2倍の2.4億円で、2026年3月期の営業利益率は12.9%です。
- 100%換算の株式価値は、売上高の約4.1倍、営業利益の約32倍です。
- 買収の目的は、Wanderlustの上流からの提案力とAI insideのプロダクト・実装支援体制を組み合わせ、大型のAI活用案件に対応することです。
- AI受託で独立する人は、課題の選定から関わること、領域を絞った手法の蓄積、評価の方法を先に決めること、実績を数字で公開すること、売上を伸ばしながら営業利益を出すことを取り入れられます。
よくある質問
AI insideはWanderlustをいくらで買収したのですか?
株式の70.0%を7億円で取得します。アドバイザリー費用等の概算0.5億円を含めると7.5億円です。
Wanderlustの売上高と利益はいくらですか?
2026年3月期の売上高は2.4億円(241百万円)、営業利益は0.3億円(31百万円)、当期純利益は0.3億円(26百万円)です。2025年3月期の売上高は0.8億円(76百万円)でした。
Wanderlustは松尾研の会社ですか?
東京大学の松尾研が、2025年1月8日にWanderlustを「松尾研発スタートアップ」に認定しています。技術顧問は松尾 豊 教授です。2026年9月29日時点の大株主として開示されているのは、西川 響氏(66.35%)とANOBAKA3号投資事業有限責任組合(9.99%)で、その他の株主等が23.66%です。
なぜ100%ではなく70%の取得なのですか?
理由は開示されていません。開示資料には、西川 響氏が株式譲渡の実行日までに他の株主の株式を譲り受け、「対象会社の発行済株式の一部を保有する予定」と書かれています。
WanderlustはいつからAI insideの連結子会社になりますか?
両社の発表は「2026年10月より」連結子会社になるとしています。株式譲渡の実行日は、2026年10月中の予定と開示されています。
この記事の事実は、2026年11月5日にAI insideの適時開示・決算短信・事業計画および成長可能性に関する事項・ニュースと、Wanderlustの公式サイト、東京大学松尾研のお知らせで確認しました。倍率と比率は、開示された数字から計算したものです。内容は新しい発表で変わることがあります。最新の情報は各社の公式サイトで確認してください(更新日:2026年11月5日・監修:株式会社AITECH CEO 小森谷 祐太)。




